撮影日記2005 今も残る専用線〜東レ三島工場専用線
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かつて、多くの路線の地方駅でも貨物の取り扱いが行われていました。静岡県東部ですと、岩波の関東自動車専用線、下土狩の永倉製麦、御殿場駅の一般車扱、駿河小山の富士紡績、三島の一般車扱い、沼津の一般車扱い・明電舎・藤倉電線・他その他倉庫への引込み線、原の図書印刷・セメントサイロ・ガス会社、吉原の一般車扱い・富士の旭化成・東芝・大興製紙他、富士川の王子製紙・日本軽金属・その他・・・岳南鉄道に至ってはほぼ全部が貨物取り扱い駅または専用線分岐駅でしたし、身延線内にも何駅かありました。沼津機関区にはDE11,DE10が計8両配置され、沼津入換×2、富士入換、吉原入換のほか下土狩・岩波・三島まで貨物列車を牽引していました。各駅とも貨車が溢れかえっていた時代も、昭和50年代にはあちこちで貨物扱いが廃止となりJR化された昭和62年3月には三島(東レ・伊豆箱根鉄道)・沼津(コンテナ・明電舎)・原(セメント)・吉原(車扱貨物・岳南中継)・富士(コンテナ・大昭和製紙)ぐらいとなっていました。静岡県の西のほうでは磐田・島田・清水もこのときはまだ健在だったのですが・・・。
現在、静岡県内の貨物取り扱い駅は伊東(伊豆急行甲種輸送)、三島(東レ三島・伊豆箱根鉄道甲種輸送)、沼津(コンテナ貨物・明電舎)、吉原(日本製紙・岳南鉄道中継)、富士(コンテナ貨物・日本製紙)、静岡貨物(コンテナ貨物)、西浜松(コンテナ貨物・セメントターミナル・浜松レールセンター・JT専用線)のみとなっています。今回は三島駅(東レ三島専用線)を取り上げてみたいと思います。なお、三島の貨物は3363レの連結状態を見る限りでは土日は完全に休み、月曜日も荷がないことが多く火曜日〜金曜日の週4と考えていいと思われます。荷があるときは最大8車まで連結されてきます。ただ、月の最終週は極端に荷が減ることが多く火曜日〜金曜日でも荷なし、1車という日があるので注意が必要です。
三島への貨車輸送は朝川崎貨物を発車する3363レで東海道線を下り、一旦三島を通り過ぎて吉原へ至ります。吉原から3362レに連結され、東海道線を上ってきます。おおよそ15時過ぎに到着するこの列車を待ち構え、14時50分に駅の構内に入ります。
この日、上り4番線に留置されていた(積荷を下ろし終わった返却車)は以下の通りでした。
タキ44189+タキ44160+タキ36087+タキ35445
観察していると、14:58に新幹線下のトンネルをくぐり専用線から機関車+タキ5両が現れました。
冨士2号+タキ35568+タキ35794+タキ45226+タキ6635+タキ6636
引上げ線から上り4番線に入り、停止します。そうこうするうちに15:03頃3362レが上り2番線に入線してきます。
この日の3362レはEF65-1087+タキ118602+コキ106-888+コキ106-158+タキ35390+タキ35669+タキ35440+タキ44213+タキ6631+タキ6632+タキ39884+ワム380342+ワム380054+ワム287280+ワム380486+ワム380324という編成でした。タキ35390からタキ39884までが三島で切り離す貨車です。タキ118602は安治川口→扇町、コキ106-888は日本車輛で製造され西浜松で待機していた車で隅田川行き、コキ106-158は冨士で放置されていた車で川崎車輛所入場でした。後ろのワムは比奈→越谷1、冨士→越谷3、冨士→新座1です。到着後、少々してから入換開始です。なお、15:10に4番線に三島止まりの列車が到着するので、入換作業の見学は上り線ホーム函南寄りから見ることになります。また15:13頃には下り4073レが通過します。この日はEF65-1077+コキ20両の編成でした。
貨車を引き上げた後、上り3番線に三島行きタキ7車を押し込めます。タキ7車を切った後引き上げて、今度は上り4番線に入ります。
上り4番線のタキ4車と連結します。再び引き上げて上り2番線に戻り、後方のワム5車と連結して入換作業は終了となります。
ここまでを見届けて一段落した頃(15:27)に東レの機関車が動き出します。先程牽いてきたタキ5車を上り4番の函南寄りの先程まで4車が留置されていた位置まで押し出していきます。留置して単機で戻り、今度は上り3番線に入って先程到着した7車と連結します。
今度は7車を持った状態で西側のポイントの辺りで停止し、3両目と4両目の間で切り離しし、少し前に出て停止しました。西側の引上げ線部分の有効長がタキ5両分と短いため7両を一度に持っていくことができないのです。このため2回に分割して工場内に引き込みます。
私は駅を出て、引込み線の工場入り口で待ち受けることにします。