トヨタ自動車専用線跡を眺める  取材日:2005.9.29

 

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 かつて御殿場線岩波駅からはトヨタの専用線が別れていました。この専用線、昭和43年頃に使用開始となり昭和57年11月15日改正で廃止となるまで10数年、ク5000車運車が出入りし、隣接してある関東自動車工業からのトヨタ自動車新車を輸送していました。昭和53年頃に私が覚えているところではDE11+ク5000×8車+(時折ワム1車。多分カバーの返却用?)+ヨの編成で裾野駅9:45頃に上がっていき、14:40頃に下っていくというものでした。ちなみにこの頃ですと御殿場行き貨物(EF60+ヨ+ワム数両、時折チキに戦車・野砲積みをみかけたことも・・・)が裾野駅基準で10:10頃に上がっていきました(御殿場からの返しは裾野駅19:00頃)。専用線内の配線は荷役線2線に着回し線1線がある構造だったかと思われます(過去に見た航空写真から判断)。

 岩波駅で分岐と書きましたが実際には岩波駅から1km以上北側、岩波駅から上っていくと黄瀬川橋梁を渡りS字カーブを抜けて跨道橋を渡った辺りになります。左側に「関東自動車工業」の看板が掲げられた大きな建物が見えるあたりです。

上の写真は下り列車から撮影したものです。この右側の草ぼうぼうのところで右手前から線路が寄って来て安全側線を分岐してから合流していました。

さて、この部分を下から眺めてみます。

線路の西側に沿って道路があり、そこからはコンクリートでしっかり押えられた盛土構造になっています。

少し歩くとガードがあります。これがかつてのトヨタ専用線跡です。

  

国道246から眺めてみます。緩やかにカーブしています。盛土の上は草ぼうぼうで木まで生えています。

国道246を渡り反対側から眺めてみます。ちょうど川を跨いでおり、橋が架かっています。レールはないようですね。

川の反対側に1本狭い道路がありますのでそちらから。国道246の橋梁、貨物列車が来たら当たってしまいそうな高さですね。この国道246号のこの部分、昭和57年の廃止より後になって作られたもの。もちろんこの部分には踏切もあったわけですがそれがあったとは分からない状態でした。

草の向こうに東名高速道路をくぐるトンネルがあります。おや、レールが・・・。しかし、こんな状態ですので入ろうにも入れない状態です。

トンネルをくぐった先にも小さな橋・・・。が見ての通り・・・。

かつてはこの写真の奥に向かって線路が延びていたはずなのですが・・・。この先はトヨタ自動車の私有地内ですのでこれ以上入ることはできません。

なお、荷役施設があった辺りの土地は現在東名高速道路裾野インターの用地となりすっかり変わってしまっています。


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