高千穂旅行記 2001.6.1
というわけで、宮崎県は高千穂まで、日帰りでぶらっと行ってきました〜。
深夜2時に家を出て、タクシーで沼津駅へ。快速ムーンライトながらに乗るためだったのですが、12時過ぎに起きた地震の影響で列車は50分遅れでやってきました。3時40分に到着した列車に乗り込み仮眠。気がついたら鶴見でした。品川で下車。品川からは京急で羽田空港へ。列車が遅れたとはいえ時間はたっぷり。補給をしてANA601便へ乗り込む。今までも何度か飛行機に乗ってきたが、A滑走路からの出発は初めてだったりする(^_^) 飛行機はぐんぐん高度を上げ、川崎の工業地帯を通過し三浦半島を横切り、そして伊豆半島が見える。そして駿河湾から海上へと進んでいった。すんばらしい眺め(^_^) 海上に出てからは空港で買った軽食を取り新聞を読んでいたりとしていたらもう宮崎空港へ着いてしまった。8:55着。
宮崎空港からはJRが連絡している。宮崎空港9:19発の特急ひゅうがで延岡へ向かう。
写真:9:19発特急ひゅうが(右)
左の編成はさわやかライナー3号で到着し、南宮崎に回送となる。ヘッドマークの「K&H」とはきりしま&ひゅうがである。
485系特急電車が活躍しているが、国鉄時代の塗装の編成は九州内ではわずか一編成のみのレアもの。
右:クモハ485−102+モハ484−328+クハ481−230 (国鉄色)
左:クモハ485−108+モハ484−342+クハ481−238 (旧ハウステンボス塗りつぶし)
延岡までものんびり沿線を眺める。宮崎を出るとはるか海側にシーガイアが見えるが経営問題はどうなるか、と気になる。沿線はのどかな耕作地帯だ。
東都農を過ぎるとかつてリニアの実験線に使われていた高架線が目に入る。今や山梨の実験線にとってかわられたが、今後はどこかの大学の研究設備として再利用されるとかなんとかと聞いたような・・・。列車は日向市・南延岡と徐々に乗客を減らしていく。南延岡を出ると左側に旭化成の巨大な工場が広がっている。延岡は旭化成の城下町と聞いたことがあるが確かに見るからにすごい工場だ。ここからJR貨物によるコンテナ・タンク貨車(液化塩素)による貨物輸送も行われている。しばらくして延岡に到着する。10:34着。
延岡からは高千穂鉄道へ乗り換える。高千穂鉄道はかつて国鉄高千穂線であったが、国鉄赤字問題により第3セクターである高千穂鉄道が引継ぎ運営することとなった。今回の旅行の目的の一つがこの高千穂鉄道の実情を見ることだったりする。国鉄から移管された第3セクターによる鉄道の中には赤字に耐え切れずついに路線を廃止にした会社も出てきている。第3セクター方式の鉄道で黒字なのは北越急行・甘木鉄道・平成筑豊鉄道など僅か数社のみ・・・。さて高千穂鉄道は・・・。
写真:10:44発高千穂行き。
2両編成(TR−301+TR−103)
前のTR−301は指定席車(¥300)で転換クロスシートを装備している。
さて、10:44発に乗り込んだのは私を含め20人程度のようだった。4人がけのボックスシートに1人ないし2人程度。前の指定席車になると誰も乗っていない・・・。そりゃそうか。十分座れるぐらい空いているから多少眺望がよくてイスがいいとはいえ、¥300出すかといわれたら誰しも考えてしまうだろう。う〜みゅ。列車は延岡駅を出ると左カーブで日豊本線と分かれやがて国道218号と平行する。沿線は丘陵と川・国道に挟まれた狭い地形となる。1駅、2駅と停車するにつれ徐々にだが乗客は降りていく。そうそう、この列車にはどういうわけか車掌さんが乗っている。最初はそうとは気がつかなかったが、見ると若いお姉さんが乗降確認をしてとあと切符の集札も。まぁまぁかわいいおねえさんでした〜。ただあの服装はあんまり制服ぽくないなぁ(笑) 川水流駅は保線基地になっているらしくMC400保線モーターカーが止まっていた。この駅を出るとすぐに五ヶ瀬川を渡る。上流を見ると釣り人の姿が結構な数いました。このあたりから谷が深くなり列車は片や山の崖下、片や川へ落ち込む崖の上という非常に狭いところを走っていく。無論、民家の数も国道沿いにちらり程度となってしまう。
写真:五ヶ瀬川には釣り人の姿が。鮎釣りでしょうか?
写真:国道218号線バイパスは山の上を抜けていく。 | 写真:沿線から見える見事な滝。列車はアナウンスとともに徐行してくれる。 |
列車は日之影温泉駅へ。ここで下車。ちょうど反対列車との行き違いがあり、そっちにも同じ指定席車が連結されていておねえさん車掌さんが乗っていた。
写真:日之影温泉駅。この2階は温泉になっていてベランダから川や線路を眺めながら風呂に入る事が出来る。1階は売店・食堂になっているので食事をとったり・お土産を買うことも可能。
日之影温泉駅でやる事はただ1つ。風呂に浸かることなり〜(^_^) というわけで¥400を払い2階へ。はぁ〜〜ぁ。やっぱり風呂はいいねぇぇ〜〜。たっぷり40分ほど浸かる。気持ちよかったですぅ〜〜。とかいってる間に次の列車の時間がせまってきまして・・・あわててうどんを食べ、ホームへ急ぐ。ここの駅舎の中には信号機がついていて次の列車の15分前になると黄色、5分前には赤が点灯する仕組みになっているらしい。
写真:日之影温泉駅では殆どの列車が行き違いをする。日之影温泉駅は建設途上で一時この路線の終点だった時代もあり、かつては貨物の取り扱いもあった。現在でも運転上重要な駅だ。
左は延岡行き(TR−103)、右は高千穂行き(TR−105)のそれぞれ単行。。
日之影温泉を出ると長いトンネルが増え、また勾配もきつくなったような気がする。深角駅まで至ると川ははるか下、山の中腹みたいなところまで高度を上げていた。この駅、見た限り周囲に人家が見えないのですが・・・。下に道路が一本走っていてそこからひゅろ細い道が一本とさらに山の上に向かって階段が・・・。この駅、建設当時は行き違い設備の設置を考えていたらしくその分のスペースが空き地になっていた。駅を出てしばらくして長いトンネルに入る。そしてトンネルをでたところは・・・・。
下からの高さが東洋一高いといわれる高千穂鉄橋である。写真を見ていただいても分かる通り相当の高さ。105Mか118Mだか、記憶がうろ覚えなのだがそれぐらいの高さがあるという話なり。ひょえ〜〜〜〜。列車はアナウンスとともに徐行する。だから悠々とこんな写真が取れたりするのだが(笑) ちなみに向こうに見えるのは国道218号線の橋。
橋を渡りきったところが天岩戸駅。北側5キロに天岩戸神社がある。日本神話の舞台となったこの地であるが、私はどういう内容なのか読んだことがないのでまるっきり分かりません(汗)
そしてトンネルをいくつかくぐると終点、高千穂駅。降りたのは私を含め6人だった。この駅は高千穂鉄道の車両基地があり2両ばかり止まっていた。
本来、この路線はさらに山の中を延びて行き阿蘇外輪山を抜けて高森町へ行き、今で言う南阿蘇鉄道(国鉄時代は高森線)と結ばれる計画であった。しかし、トンネル工事において異常湧水事故が発生してトンネルを掘り進めなくなってしまったこと、そして国鉄の財政赤字問題によりこの区間の工事は中止されてしまったのである。とはいえ現在でもその工事をした痕跡が所々に残っていたりする。現在は一日3往復、高千穂バスセンターから高森へ抜ける(延岡−高千穂−高森−熊本空港−熊本駅の直通便)バスが走っている。