東海道線の配線図(熱海ー静岡)
前面展望:東海道線 熱海−函南 函南−沼津 沼津−原 原−冨士 冨士−蒲原 蒲原−清水 清水−静岡
静岡−焼津 焼津−金谷 金谷−掛川 掛川−磐田 磐田−浜松
前面展望:御殿場線 国府津〜松田 松田〜谷峨 谷峨〜足柄 足柄〜御殿場 ※国府津−御殿場間は2006.2.4撮影
御殿場〜富士岡 富士岡〜裾野 裾野〜沼津 ※御殿場ー沼津間は2005.10.15に撮影しました。
※静岡県内私鉄路線の前面展望につきましては「たわたわのページ」(川柳五七さん運営)で
紹介されています。ぜひそちらもご覧ください。
「たわたわのページ」内前面展望画像の紹介ページへ→
伊東線・伊豆急行 伊豆箱根鉄道駿豆線 岳南鉄道 静岡鉄道 大井川鐵道
配線図 御殿場線配線図 東海道線(熱海ー静岡)配線図 東海道線(静岡−豊橋)配線図
身延線(冨士−身延)配線図 身延線(塩之沢−甲府)配線図 伊東線配線図
岳南鉄道配線図 静岡鉄道配線図 大井川鐵道(大井川本線)配線図
遠州鉄道配線図
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※当コーナーは可能の限り私の記憶に基づいています。なお、参考資料は次の通りです。
「東海道570駅」小学館・宮脇俊三/原田勝正編集(92.11.10第1版)
「沼津機関区100年史」 国鉄沼津機関区 (昭和61年7月の沼津機関区公開時に購入)
「JTB時刻表」JTB (キロ程の数字を利用しました)
熱海駅
JR東海とJR東日本の境界となる駅で、運転系統上もこの駅で分断されているものが多い。1番線は伊東線、2番線が東海道線下り本線、3番線が下り副本線でJR東海エリアからの列車の多くは3番線で折り返す(4番線で折り返す列車もある)。4番線は熱海止まり下り列車の折り返しや伊東線からの直通列車が利用する。5番線は上り本線である。側線2本と引上げ線には付属編成5連が夜間に駐泊していることが多い。新幹線は相対式ホーム2本の駅でカーブが急なため制限170がかかっている。
温泉街で有名な熱海だけに時間帯によっては多くの旅館従業員が宿泊客たちを出迎えにやってくる。昔に比べると活気が落ちホテルの廃業も見受けられるが、今でも静岡県東部の代表的観光地の1つであることは違いない。
来宮駅
東海道線としては駅ではなく信号所の扱いであるが、あえて取り上げた。熱海駅からトンネルを1つ抜けてすぐのところにあり、駅間距離も1.2kmと短い。伊東線としては唯一の複線区間である。また駅舎寄り3本と一番山側の側線は保線基地線となっている。東海道線としては2本の留置線が折り返し・夜間駐泊に利用されており、熱海駅の機能を補っている。下り方はかつて難工事の末開通した丹那トンネルである。かつては2本の側線の函南方は本線と接続されトンネル内に渡り線も1本あったが平成15年ごろに撤去されたようである。JR東海とJR東日本の境界点はこの来宮駅上り場内信号機の位置である。
函南駅
長い丹那トンネルを抜けたところにあるのがこの駅。北隣に新幹線の線路も見える。函南町の代表駅だが町の中心部は遥か南西側にあり、駅前の集落はそう大きくはない。駅前は急斜面地で集落との間にかなりの段差がある。駅前から伊豆箱根鉄道大場駅ー函南駅を結ぶバスが出ている。
駅自体は上下本線に待避線各1線という駅であるが、軟弱路盤の丹那トンネルの線路保守のための専用の保線機械編成が常時待機している。丹那トンネルは湧き水がひどく、聞いた話によると通常区間の8倍もマルタイで突き固める必要があるという。また工事臨時列車・軌道検測車が時折この駅まで運転され折り返す。
三島駅
東海道線・新幹線・伊豆箱根鉄道と3路線が接続する駅である。東海道線は2面2線あり、下り副本線(1番線)は主に特急踊り子の乗り入れや朝方の回送列車待機に利用されている。上り副本線(4番線)は三島止まり列車の折り返しに使われることが多いが、下り方の渡り線がかなり離れており延々と上り本線上を逆走する。上り線側の側線は保線基地としての利用のほか、東レ三島工場引込み線との間で貨車の授受を行っている。東レ三島引込み線の引き上げ線有効長はタキ5車程度しかなく貨車到着後は2度に分けて工場内に引き込んでいる。
新幹線へは長い地下通路を通って乗り換える。新幹線にしては珍しく内側退避線の駅で上下本線の間に折り返し線が1本あるほか(短い1本はロングレール輸送車などの保線機械が留置される)下り線側に留置線12線・通路線・引上げ線2本・検修線3本がある。また、三島保線所もあり、検修庫の裏側(在来線側)を通り抜けて保線所に到達する。
沼津駅
(貨物駅付近)
いうまでもなく静岡県東部の要衝となる駅。駅構内には沼津運輸区があり、御殿場線・身延線運用の車両はここで仕業検査を受けているほか車両の留置・清掃等も行なわれている。乗務員も沼津運輸区をベースに御殿場線・東海道線を担当している。配線図を見ても分かるようにかなり複雑な配線である。1番線へは運輸区から直接出庫できないため4-5番線の間の通路線を通って片浜側に抜けそこから折り返して1番線に入る。沼津止まりの折り返しにおいても通路5区折り返しを使うものもあれば機待2区折り返し(3番線ホーム先の有効長3両分の引上げ線)もあれば運輸区横の線路に引き上げるもの、電留2,3番使用(6番線ホームから大岡寄りに行った線路とその隣2本)ありとパターンは多い。
片浜駅
JR化直前に開通した新しい駅で、2面2線の相対式ホームに橋上駅舎を構えた構造の駅である。これは西焼津・六合・安倍川駅などと同様である。近所には団地もあり落ち着いた住宅地で乗降客も少なくはない。ただ、駅前にはパチンコ屋がでかんとあるもののそれ以外にこれというものはない。
原駅
2面3線の駅だが、駅舎横のホームは使用することがほとんどなくなってしまった。かつてはLPガスやセメントの取り扱いが行なわれていたが現在は廃止となり側線も撤去されてしまった。片浜駅の近くにある図書印刷(株)沼津工場からの引込み線はレールも残ったまま放置されているが、本線とは接続していない。かつては街道の宿場町だった集落だったところであたりは住宅地などが広がっている。
東田子の浦
2面3線の駅。中線は上下方向に折り返し可能で通常は特急列車退避に使われることが多いが、非常時には折り返し線として使うことができる。この辺り、北側は浮島沼の湿地帯だったが近年では開発が進み、住宅地も少しずつ増えてきているようだ。しかし乗客はそう多くはない。
吉原
東側に日本製紙鈴川工場があり、その煙突が印象深い駅である。工場には貨物専用線が引き込まれコキ・パワムが入線して紙を積載している。また岳南鉄道との乗換駅であり少ないながらも乗り換え客が西側の跨線橋を利用している。南口の駅前には商店も何件かあるが、北側は工場地帯、西側は港&倉庫となっていることもあってか昼間はひっそりとしている。毎年2月に毘沙門天大祭のころには多くの乗客がこの駅を利用する。岳南鉄道の駅舎は工場の脇にひっそりとある感じで目に付きにくい存在である。
吉原駅の西側は田子の浦港となっており倉庫や工場などが多数立地している。しばらく行くと国道1号と新幹線をくぐり、潤井川を渡る。さらに行くと南側に日本製紙の工場が見え貨物の専用線も見える。北側も木材チップが積み上げられている。やがて貨物ヤードが広がり富士駅に到着する。
富士
富士市を代表する駅であるが北東側には製紙工場があり、紙の町といった雰囲気が見える。駅前にはイトーヨーカ堂や商店街などがあるが、富士市の中心はここよりもむしろ岳南鉄道吉原本町駅の西側地域といったほうがいいだろう。駅北口・南口それぞれにバス発着所が整備されており富士市内各方面へ向かうバスが発着している。新幹線新富士駅への連絡もバスになっており南口から発着している。
駅は橋上駅舎で売店もある。3面6線ある。特急ふじかわは身延線ホーム2番線から発着する。この駅着発の貨物列車は上1番、下1番を使用している。貨物扱いはコンテナと日本製紙からのワム車がありまた中継貨車でタンク車が留置されることもある。積荷は紙・自動車部品などが多い。
駅の西側には電車の留置線があり、身延線運用の115系・313系・クモハ123が停まっていることが多い、また時折団体臨時列車が待機するほか静岡車両区からあぶれた車両が疎開留置されることもあるようだ。
富士川
この駅もかつては周辺の製紙工場や日本軽金属への専用線など貨物輸送で賑わっていた駅だが現在は貨物扱いはなくなってしまった。現在残る側線は上下各1本の待避線のほかは保線機械の留置に使われている。
新蒲原
相対式2面2線の駅。ホームの富士川側は盛り土の上になるが西側になるとほぼ地平となっている。この駅よりやや東側には日本軽金属の工場がある。また駅前にはイオンショッピングセンターがあり買い物の拠点となっている。駅前広場に漁船が飾られているのは珍しい。
蒲原
2面3線+下り待避線の駅。山と海に挟まれた町で乗降客もそう多くはない。
由比に至る駅間で東名高速道路が山側から海側へと出てきて、東名高速・国道1号・東海道線の3つの幹線が並走する。由比ー興津間の途中までこの並走は続く。また由比駅に入る手前にR400の急カーブがあり列車は大きく減速を強いられる。
由比
蒲原と似ているようで異なる配線。駅舎と接するのが上り本線でなく待避線であるほか下り待避線にもホームがある。これを生かしこの駅で特急を退避する列車もある。下り側はすぐに道路をくぐるトンネルとなっている。
由比を出ると山が徐々にせり出してきて、海と山の狭い間に東名高速・国道1号・東海道線のみがあるという状態になる。そのうち東名高速は高架で国1・東海道線を跨いで山側のトンネルに入っていく。東海道線も急カーブを繰り返しながら山沿いを進みやがて短いトンネルをくぐり抜けた後に興津川の橋梁を渡る。興津川を渡ると辺りは住宅地となり、やがて興津駅にたどり着く。
興津
2面3線の駅。この駅で折り返す列車も少なからず存在する。下り線側、ホーム手前の保線機械留置線はかつては下り待避線として使われていた線路を短縮したもので待避線時代の線路敷跡が今も残る。
駅を出ると見通しの悪いカーブで清見寺(せいけんじ)の前を通り抜ける。この辺り沿線住人が踏み切りでないところで渡ることがあるようで時折事故にもなっているようだ。それゆえに必ず警笛を鳴らしている。さらにカーブで国道1号をくぐり抜けるとその後は直線区間となる。途中、海水浴場関連の臨時駅があったが今では廃止されてしまった。海水浴場自体も沿岸の埋め立てで現在では港となっておりなくなってしまっている。途中川を渡る辺りから静岡鉄道清水市内線の廃線跡(現在は遊歩道)が清水駅の少し手前まで平行している。途中で右に分かれてバス車庫の敷地を抜けて路面区間に入っていた。左にカーブすると清水駅構内となる。
清水
かつては広大な貨物ヤードがあり清水港線が分岐していた。しかし貨物取り扱いは廃止となりその後に線路を剥がして駅前広場を新設・駅舎を橋上駅舎化した(2004〜5年)ので以前とは風景が一変してしまった。2005年に下り線側に新しい保線基地が整備されたが、かつてはその保守基地の辺りに貨車や清水港線の客車の交番検査を行う検修庫があった。国鉄末期にはクハ62.モハ66が放置されていたのを覚えている方もいるだろう。駅自体は島式ホーム1面2線とホームのない待避線が上下各1本ある。
清水駅から右カーブを曲がりきったところ、巴川橋梁の端に清水駅上り場内信号があり、この地点を境に富士保線区と静岡保線区の管轄が分かれる。また南隣には静岡鉄道の複線が寄り添い草薙駅までの途中まで並走する。静岡鉄道には途中3駅あるがJR側は駅はない。長い直線区間の後、静岡鉄道が左にカーブすると東海道線も左にカーブし、新幹線に寄り添う。そのまま並走して草薙駅に至る。ここまで周囲は住宅地が広がっている。
草薙
上下本線のほか中線、下り待避線のある駅。工事列車がこの駅で折り返しすることもある。また中2線という構図で形式写真の撮影のほか列車の走行写真も撮りやすい(トラロープがどうしようもないが)。この辺り、南側に静岡鉄道の草薙駅がある。さらに南には静岡大学なども徒歩圏にある。住宅地でもあり乗降客は多い。
静岡貨物
平成5年頃に東静岡貨物駅を発着線荷役方式に改造して新しい貨物駅として誕生した。かつての東静岡駅は新幹線を潜って現在新幹線の保線基地のある東側に貨物ホームがありそこまで貨車を持っていくのにややこしい入換を必要としたが、現在は直接コンテナホームのある荷役線に入線して積み下ろしを行い発車していくので、列車到着からコンテナの荷役まで短時間で出来るようになった。構内には貨車の留置線・機関車の留置線・貨車・コンテナの検修施設があり、吉原・富士・西浜松から交番検査の貨車が送られてくる。またDE10やEF65などが構内で待機していることが多い。
東静岡
東静岡駅は静岡貨物駅の側線群が終わった地点にある駅。1998年10月30日開業と、静岡地区の中では愛野駅(2001年4月22日開業)に次いで新しい駅である。旧東静岡貨物駅を縮小整理して生み出した土地に作った駅で周囲は区画整理がされたもののまだまだ空き地が目立つ。駅前にグランシップ静岡が建てられ、イベント時には多くの乗客が乗降する。駅の西側には静岡車両区が見える。
東静岡駅を出ると右手に静岡車両区が見える。新幹線の築堤が徐々に高くなっていき、やがて新幹線をくぐってから高架に上がる。上がった所で静岡車両区からの出入庫線と合流し、上下線との間に留置線を挟みこみ、やがて駅ホームへと至る。
※なお、東静岡−静岡間に保線用の渡り線と側線1本(検修庫つき)がありますが、この配線図では省略します。
静岡
県庁所在地、静岡市の代表駅。昭和54年に高架化された。高架下は駅ビルや飲食店が入りショッピングスポットになっている。駅の北側にはバスターミナルがあるほか地下通路で北側の商店街に繋がっている。駅自体は2面4線に上り側は貨物の通過線がある。西側は15両対応の留置線が4本あるが今や一番奥まで使われることはない。しかし2本が縦列に置かれるなど使用頻度は非常に高い。